2010年4月30日金曜日

問題1 解答編<隠された鍵をさがせ!>


いきなり、分数の問題みたいですが、実はコレ分数の問題じゃないんです。
足すと15。引くと5の問題とほとんど同じなんです。

でも、小学生だと(小学生以外でも^^)分数を見ただけで、やる気が無くなっちゃいますよね。問題を作った人の狙いも、たぶんその辺りも見越しているんじゃないでしょうか。なにしろ、問題の作り手は難しく見せるために、ありとあらゆる手段を使ってきます。(笑)
でも、算数はパズルです。
パズルを解く鍵は必ず、隠してあります。
その鍵を見つけましょう!


では、解説です。
解き方というか、考え方は幾つかありますが、一番単純な方法からいきます。

【その1】
この問題には数が4つ出てきますね。
(23 と 44)
(2 と 5)
2組みありますね。

さっきと同じように、数を四角で表します。
まずは、(23 と 44)から。








こんな感じです。
今回は分数ふうに、横向きにしてみました。
もちろん、なんでもいいです。
基本は端っこを合わせることです。
箱の大きさ(長さ)も、適当でいいです。厳密に23:44にならなくてもOK。
数の大小が認識できれは、それでいいです。
でも、ちゃんと箱の中に数字が書き込める幅は取ってください。


問題を読むと、「同じ数を引くと(23と44)が(2と5)になっちゃった」と書いてあるので、また、さっきと同じ四角をもう一度書きます。















で、同じ数を引くのだから、左側に1本線を入れて引く数の四角をかきます。(分かりやすいように水色に着色してます)
それから、2と5を書き入れます。

次に、それぞれ、差を書き入れます。
44-23=21
5-2=3

ここで重要なことは、
・21の四角と3の四角が同じ大きさだ。
・21は3の倍数だ。
この2点です。


隠してあった鍵が見つかりましたね!
そう、鍵は3と7なんです。

3×7=21

3が21なんだから、当然1は7です。
2は14で、5は35です。

よって、水色の四角は、9になります。

21-9=14  44-9=35

7の四角が2個と5個になりました。

よって 答え 9


2つの数が出てきた時は、並べて、比べてみるのが、解決の糸口になります。
そして、2つ並べると、もう一つの数が見えてきます。
この問題だと、赤色点線部分です。
23と44だけだと、見えにくい数も、差の21を見つけるだけで、すぐに分かるようになります。
3×7=21
これがすぐに思い浮かべば、2と5の四角の役割は必要ありません。
でも、慣れないうちは、2と5の四角をかいて、3を見せてあげる必要があると思います。

算数はパズルです。
問題作成者はパズルを解く鍵は、必ず隠しているものです。

【その2】
その1とほとんど変わりませんが、発想は逆からです。
①まず、図のように、2個と5個の箱をかきます。
つまり、引いた後の残りの方から書き始めます。











②その次に、揃えた方に引かれた数の四角(水色の四角です)を書き足し、[23]と[44]を書きます。











③あとは、5個と2個の箱の中に同じ数を入れればいいんです。
赤い点線部分が21なので、一つの箱には7が入りますね。











あとは、引き算をすれば、答えはでます。


要は、「隠された鍵を探せ!」ということです。



ちなみに、この問題を去年うちの子供(小2と小4)にやらせてみました。
小4(女の子)は、
「分数なんて、習ってないから、無理っ!」と言って、逃げていきました。
小2(男の子)は、ちゃっかり44-23=21と計算してからしばらく、ぼけ~っとしてから「あっ、そっか」と言って、3×7=21と書き、箱を5個と2個書いて、箱の中に7を入れて正解してくれました。

「分数がでてきたけど、分数しってるの?」と聞くと、
「え? 分数ってなに??」と聞き返されました。

なぜ正解したのか、謎です。

2010年4月27日火曜日

図を描こう!

算数で一番重要なコト
それは、図を描くことです。
なるべく、四角い図を書いた方がいいです。

では、第一回目の算数問題です。
最初ですから、簡単です。

簡単ですが、あなどれません。
ここに、算数の基本が集約されています。

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 【例題1】
  2つの数があります。
 その2つの数の合計は15です。
 差は5です。2つの数は何ですか?
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1  問題にある2つの数を大小二つの四角を並べて書きます。

こうやって並べると、背比べしているみたいで、わかりやすいですよね。
もちろん、横向きでも下向きでも、なんでもOKです。
要は、どちらか一方をそろえることが大事です。



2 その次に 差の5を書きます。











点線の赤い5 と 大の箱の中の5 と 2つ書いていますが、これは、どっちでも構いません。

これで、式を立てることができます。

【左側の図の場合】
小の箱のてっぺんと同じ高さのところに点線を引きました。





















水色部分が同じ大きさであることがわかりますよね。
つまり、15から5がなければ、二つは同じ大きさ。

よって
15-5=10  10÷2=5 ←これで水色1個の箱は 5 になります。
5+5=10 ← これで、大きい箱が10だとわかります。


【右側の図の場合】
小の箱の上に5を書いてますよね。
あと、5 あれば小さい箱が大きい箱と同じ大きさになります。

15+5=20  20÷2=10 ←これが、大きい箱です。
15-5=5 ←これで小さい箱です。




ちなみに、僕が小学生だった頃、こんな式を書いて、減点されていました。
3×5=15 だから     答え 10 と 5
その当時、なぜこの式だとダメなのか、全く理解できずに、その次は、こんな式を書きました。
5×2=10        答え 10 と 5
さらに、減点されました・・・ (涙)

そもそも15という数は、頭の中でこんなイメージなのです。





15 は 3の倍数なので、箱が3つあって、
箱一つ一つの中に5が入っている。


もし、問題で差が3(あるいは、3の倍数)だったら、
箱は5つで一つ一つの箱の中に3が入っている。イメージで、一瞬に答えが浮かぶんです。





四角で数を表す図を描いていると、数の感覚がよくなりますよ。
線分図でも、もちろん解けますが、それだと、数の感覚がつきにくいのではないかと思います。


【問題1】










これは、どこかのサイトにあった問題です。
線分図を書いて「こうやって解くんだよ」と、やってました。
でも、これも数を四角で描いて、数を四角でイメージできれば、一瞬でとけますよ。(^^)

この解答は、また後ほど・・・・

算数って面白い

このブログでは、「子供にどうやって算数を教えるか」をテーマに書いて行きたいと思います。

<算数はパズルだ>

算数て難しいですよね

なにしろ「方程式を使ってはいけない!」というルールが存在する限り、大人が子供に教えるのは、至難の業です。

つるかめ算 年齢算 旅人算 などなど・・・

でも、それを「パズル」だと思って子供と一緒に楽しみましょう!

子供たちが「あっ! なるほど、わかった!!」と言ってくれた瞬間が、至極の喜びです。

これから、具体的な問題を取り上げながら、その解き方を示して行きたいと思います。